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コメント返信その1

試験的に拍手コメント返信をしてみようと思います。ご意見等あればぜひ。
もし今までコメントくださった方で返信してほしいかたいらっしゃいましたら、お手数ですが一言お声かけください。

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感想&拍手お礼

感想、拍手くださった方々ありがとうございます。特に斉木夢を待っていたと言ってくださった方々、そう言ってもらえて本当に嬉しいです。
筆不精のため、作中の季節が現実の季節とがっつりずれてしまいました。このままいくと初夏にクリスマスの話を上げることになりそうです。すみません……
 
 
これは全然今の状況とは関係ない話なんですけど、私は感想を貰うのがすごく好きです(笑) 感想もらえると1ヶ月くらいハッピーに過ごせます。
字書きさんの中には感想に好みがある人もいますが、私はだいたいどんなものを貰っても(ある程度の礼儀があれば)嬉しいです。その中でも愛のある長文感想を貰った時は本当に書いていて良かったなぁ〜としみじみ思います。
拍手返信は本人のコメントを晒し上げる(?)形になるのが個人的にどうかなと思っていて行っていないのですが、もし返信希望の方がいましたらその旨書いていただければ、このblog内で紹介とコメントさせていただきます。
それと、拍手を押してもらえるのも嬉しいです。当サイトでは拍手をblavo!という名前にしてあるおかげで、拍手が押されているとblavo!と言われている感じがして気分が良くなります(笑)
拍手ボタンを押すのも、感想を書くのも労力がいることですが、そうして反応してもらえる方々には本当に感謝の念が尽きません。更新ペースがまちまちですが、これからも当サイトを応援してもらえると嬉しいです。

感想ありがとうございます

エヴァ効果なのかサイトのアクセス数や拍手、感想が増えててとても嬉しいです。
特に感想くださった方々、本当にありがとうございます。個別に返信することは難しいのですが、一つ一つしっかり目を通しています。更新の活力になるので本当にありがたいです。
エヴァも斉Ψも頑張って更新しようと思います。これからもよろしくお願いします。

10,000pv御礼

結構前なのですが1万pvを達成していました。
日頃見てくださる方々、拍手を押したり感想を伝えてくださる皆様には本当に感謝しています。
特に拍手や感想をいただけると公開して良かったなとしみじみ思いますし、今後の更新の励みにもなります。拍手、コメントありがとうございます!

最近はシンエヴァ効果なのかエヴァ関連のアクセスが急増していてとても嬉しいです。この調子でエヴァの夢界隈がもっと活性化してくれたらなーと思います。

Δ考察 12~17話

3巻分の考察を進めていきます。
 
 

【12話】

・イースヒースに記憶を消されそうになるココ。
 リチェとテティアが駆けつけます。子供の魔法に焼かれるレベルって拘束旗めちゃくちゃ強度弱い気もしますが、そんなんでつばあり帽とか拘束できるんでしょうか。
 リチェ「リチェも……子供のこと子供って名前の生き物だと思ってて人間扱いしない大人……嫌い」
 リチェはかつて兄リリフィンと同じ師の元で学んでいましたが、そのやや虐待気味な指導方針に耐えきれずアトリエを変えたという過去を持っています。彼女が言う“子供を人間扱いしない大人”とは、前の師を十分に意識している言葉でしょう。
 テティア「んーっ、ありがとう! ココのありがとうを貰うためなら、テティアはなんでもできちゃうよ!」
 まさに聖人ですね。眩しい。

・キーフリーとイースヒースの会話。
 この二人相当仲が悪いみたいですね。キーフリー「君に似るなら優等生なんて糞食らえだよ」ってすごい言い様。
 口調的にこの二人もおそらく歳が近いものと思われます。イースヒースは20代後半にしてはだいぶ老けている気もしますが、元から老け顔なのかもしれません。

・魔警団の一人(ルルシィ)に詰め寄るダグダ。
 知らざる者はひたすら魔法の恩恵に与っているだけなので、このように魔法使いに対して無茶な要求をすることもしばしばあります。この漫画においては基本的に、知らざる者は無知で貪欲であり、魔法使いにとって一種の障害であるように描かれています。それゆえ魔法使いもより閉鎖的になっていく、という循環が出来上がっているわけです。

・ココを調べるイースヒース。
 イースヒース「『つばあり帽』は時々、魔法陣を刺青にして彫り込んでいる。肉体の強化や変化——魔法の力を増幅させる禁止魔法を——……」
 ここ大事。さらに23話で、自分の意思でなかったとしても体に禁止魔法を刻むのは重罪であることが明かされます。作中で体に禁止魔法を描いていることが明らかなのはササランとユイニィ、そしてもう一人イニニアなる少女が45話で登場してきます。刺青だけで魔法の力が強くなるのであれば、つばあり帽の多くがやっているとみて良いのではないでしょうか。
 なお、28話よりイグイーンの手に禁止魔法は描かれていないことがわかります。

・ココとアガットを叱るキーフリー。
 キーフリー「頼んだよ。なるべくなら消したくないんだよ」
 ココ「!」
 キーフリーは記憶が消える辛さを既に知っているので、誰かの記憶を消すようなことはしたくないんですよね。うーん優しい……と思うじゃん? キーフリーの言う“なるべくなら”は、“(つばあり帽に関わらない範囲の)なるべくなら”なので、つばあり帽を追うための障害になると判断した場合には容赦なく記憶を消していきます。お前……。
 ココは「なるべくなら消したくない」を文字通り受け取り、だから自分を魔法界に引き入れたのだと理解したように見えます。

・撤収する魔警団。
 ウトウィン初登場。イースヒースのことを愛称で呼んでいるので仲が良さげ。
 “噂”とはココが禁止魔法を使ったことでしょう。現時点で魔警団が正確に把握しているのは「ココの家が何者かによって石化したこと」と、「ココが知らざる者だったこと」の2点です。ココが禁止魔法を使ったことまでは証拠が掴めていないので、彼女を罰することはできません。そこは慎重です。
 イースヒースはココがつばあり堕ちすることを相当警戒しています。なぜそこまで恐れているのか、その辺は後々考察しようと思いますが、簡単に言えば「今の世界が不安定だから」です。

・イグイーンの独り言。
 イグイーン「魔法は世界を彩る『偽り』……美しい魔法を描くための手はこんなに毒(インク)で汚れるのに」
 銀葉樹の樹血には毒性があるので、毒、とはそのことを指しているのでしょうか。
 そして自分の手にナイフを押し付け、その血を魔墨の瓶に入れるイグイーン。つまり彼の血が魔法の効果を増幅させたということですが……流石にただの人間にはそんなことはできないので、彼にも何かしらの禁止魔法がかかっているものと思われます。
 「嘘は近づけばバレるもの。いつまで隠しておけるかな?」
 上で言う「偽り」や「嘘」には二つの意味がかかっていると思われます。一つは知らざる者に魔法の使い方を隠していること。もう一つは普通の魔法使いが禁止魔法に触れられないようにしていること。つばあり帽はこの二つの状況を解消するべく各地で暗躍しているようです。
 
 

【13話】

・魔墨の秘密に気づくキーフリー。
 「つばあり帽の手がかりを発見したかもしれないので確認してくる」とは流石に口が裂けても言えないのでしょうが、ごまかす時の一切悪びれのないあの笑顔。キーフリーは作中で一番嘘が上手い人物だと思います。
 ノルノア「いろんな魔染めを分離する魔法を試したが、見事なまでに溶けてしまっていてわからんのじゃ」
 まぁ入っているのがイグイーンの血液ならそりゃね……。

・タータくんによる染料講座。
 今後のためにも少しメモしておこうと思います。

 月蒼花の粉:浅瀬色。混ぜると魔法の効果が長持ちする。
 花嫁蝶の鱗粉:白くてキラキラ。混ぜると魔墨が透明になり、魔法陣の線を隠せる。キーフリーの眼鏡の左目部分にも使われている。
 旅人貝の粉:水に濡れても滲まなくなる。
 金焔竜の鱗の粉:暗いところで光る。

 タータくんは銀彩症という病気を生まれつき患っており、世界が銀色に覆われて見えるそう。現代で言う色覚異常です。日本でよくあるのは赤と緑の区別がつかない先天赤緑色覚異常ですが、タータくんはおそらく青色もわかってないと思われるので1色覚、つまり全色盲です。1色覚は多くの場合強度の視力障害も合併しますが、タータくんはどうやら視力障害はない様子。
 タータ「銀彩症の俺の目じゃ、いくら勉強しても魔法使いにはなれないように」
 1色覚でも白黒の区別はつくので魔法陣ぐらいは描けると思いますが、魔染めの色の区別がつかないからダメ、とかなんでしょうか? それも他の人に見てもらえば解決するので、正直タータくんが魔法使いになれない理由がわからないですね。ただ、魔法使いの社会は基本的に排他的で弱者に厳しいので、一人で満足に魔法を描けない人は淘汰されてしまうのかもしれません。医療魔法が禁じられ、医療水準が格段に落ちたことも多少影響していると思われます。
 こう考えてみると現在の魔法使い社会は割と問題だらけなので、ココがつばあり堕ちしようがしまいがいつかは変革を迫られるでしょう。
 
・つばあり帽の手がかりを捉えたキーフリー。
 キーフリー「やっと……やっと捉えた……!」
 すごく嬉しそう。この時が作中で一番嬉しそうかもしれません。
 大講堂に知らせなければと言うノルノアに対し、キーフリーは黙秘を主張します。その魔墨で何をするつもりなのかと問うノルノアに、キーフリーは魔墨を床に置いて手元を隠します。
 「ごめんなさい、ノルノアさん」
 これ、多分キーフリーがノルノアの記憶消してます。40話によればキーフリーの帽子の中には記憶消去の魔法陣が描かれているようです。なるべくなら記憶を消したくないと言った1話後にこの所業。手段の選ばなさで言えばつばあり帽に匹敵するんじゃないでしょうか。
 ここまでボロクソに言っておいてなんですが、今回はキーフリーの行動にも十分な理があります。というのも、つばあり帽は数年単位で潜伏するような集団であり、大講堂などに報告して大々的な捜索を行えば最後、つばあり帽が警戒してその尾を二度と出さなくなる可能性もあるからです。表面的にはそれでハッピーエンド……なのですが、つばあり帽が水面下で新しい禁止魔法の実験を行なっており、それがおそらく人々にとって良くないものである以上、つばあり帽が精力的に活動を行なっている今しかその“計画”を潰すチャンスはありません。尤も、そんな重大な事実をキーフリーしか知らないということが大問題なのですが……。

・帰路につくココとキーフリー。
 他人の記憶を消した直後にも関わらずこの落ち着きっぷり。初犯じゃないですね。
 銀彩症のことを聞き心配そうにするココ。タータのことを心配したのもあるでしょうが、それだけだと以降のキーフリーの言葉の意味が通じなくなるので、多分“例外”である自分の身のことも不安に思ったのでしょう。
 キーフリー「ココ、そう不安そうな顔をしないで。僕のアトリエの生徒である限り、僕は君を全力で守る」
 “僕のアトリエの生徒である限り”というところに少々の引っかかりは覚えますが、実際キーフリーはアトリエの生徒達を全力で守っているのでこれは嘘でなく本当です。キーフリーは嘘が上手いとは言え間違ったことは言いませんからね。
 「君が心配することは何もないんだ、何もね……」
 ヤンデレっぽい台詞。というのは置いといて、キーフリーは最初から、ココが魔法界へ恐れや不安を抱くことを回避しようとしています。彼女がいずれ禁止魔法と向き合わなければならないのもありますし、つばあり帽と接触して「やっぱり禁止魔法の方が良いわ!」とかなったら困るからです。
 キーフリーが頑張って彼女の不安を解消していてもなおココはつばあり堕ちの危機を迎えているので、多分キーフリーがいなかったら速攻で禁止魔法使っていたと思います。拾ってくれたのがキーフリーで良かったね。
 
 

【14話】

・長閑な修行パート。
 魔法使いの試験は三賢者が考えたものだそう。三賢者が正常に老化する前提で考えると、この五芒星試験は早くても30〜40年ほど前にできたものでしょう。同じ三賢者らが禁止魔法を制定していることを考えると、結託の日はそう昔の話ではないのかもしれません。すっごい昔のように語られてますけど。
 第一の試験@ダダ山脈
 …師を選び、王冠草をゲットして弟子にしてもらう。試験官はいないよう。
 第二の試験@竜の背洞窟
 …人前で魔法を使える。4巻分考察で詳述。
 第三の試験@不明(図書の塔ではない可能性)
 …図書の塔に入れる。
 第四の試験@不明
 …アトリエを卒業することができる。
 第五の試験@大講堂?
 …弟子を取ることができる。

・弟子たちの将来の夢。
 テティアは旅をして魔法で人々を助けたいそうです。発想が聖人。
 アガットは図書の塔の司書になるそう。この辺は2巻分の考察でも触れました。
 リチェは将来どうこうより今の自分を守ることに必死です。また4巻分考察でも触れます。
 ココ「私は皆と出発点が違うから……やらなきゃいけないこと決まってる」
 母親を助けた後のこととかはまだ考えられないようです。

・ココの悪夢。
 「普通の人間には無理なのよ」「全部あなたのせいよココ」「“つばあり帽”に関わるのはごめんだね」「人には出来ることと出来ないことがあるんだ」「“例外”は存在してはならない」「こうならないために隠されていたのにさ」
 何気ない台詞も含め、ココが日頃から(無意識のうちに)罪悪感を抱いていたことがわかります。知らざる者という領分を超えて好奇心のままに禁止魔法を使ったこと、母親を石に変えてしまったこと、そして忌み嫌われているつばあり帽と関わりがあることを、ココはどんなに魔法の世界に浸っていても心のどこかでずっと気にしていて、自分を責めています。
 極め付けはイグイーンの台詞。
 「君が魔法を望んだからこうなったんだよ。全部全部君のせい」
 「世界が壊れるのは君のせい!」
 ここでもわかる通り、ココは自罰的で“自分のせい”という意識が強いです。だから自分でなんとかしないと、と思っている。彼女はキーフリーを含めて誰に対しても、自分の罪を明かし、魔法を解除するのに協力を得ようとしたことが一度もありません。決して楽な道のりではないのにも関わらず、です。そういう一人で突っ走るところもキーフリーとよく似ています。
 目覚めたココはその後遅くまで起きて魔法の練習をしています。寝付けないのでしょう。続く15話の扉絵でも、他の弟子3人が眠っているのに対しココだけ目を開けた絵が描かれています。
 
 

【15話】

・魔法と医学の関わり。
 人体にかける魔法全てが禁止、となれば、人を癒すという善い目的のために魔法を使っていた人々は猛反発します。当然です。
 結局魔法医たちも三賢者らの圧力に屈し記憶を消されたわけですが、そう考えるとこの世界では数十年ほど前に医療水準が格段に落ちているはずです。現代で言えば医者が全員いなくなって、今の治療法もほとんど使えなくなった、くらいのインパクトでしょうか。文字通りの医療崩壊ですね。
 医療が崩壊すると命の選別が起きるので、必然的に弱者が淘汰されていきます。魔法使いの社会が弱者に厳しいのはそういう背景もあるかもしれません。

・双子瓶を解体するキーフリー。
 メダルを導きの魔針球に取り込むとは中々賢い。魔法陣も血液と同じ“属するもの”判定になるそうなので、魔法陣は書いた瞬間にその筆者が特定できるようなシステムを持っているようです。
 ですが失敗して双子瓶を取り上げられてしまいます。ここでキーフリーとイグイーンは作中初対面ですが、「お前、目玉の……!」というキーフリーの発言があるように、彼はイグイーンを知っているようです。(ココから聞いただけという線もあるが)
 個人的にはキーフリーとイグイーンは互いに面識があると思っています。その理由は5巻あたりで触れます。
 キーフリー「必ず取り返す、僕から奪ったものを……!
 ここ重要。僕から奪ったもの、とはなんなのか?奪われているものが多すぎてよくわからないですが、大きく言って、①右目、②過去の記憶、そして③未来の視力、この3つです。そしてもう一つ注目したいのが、「取り返す」と言っていること。キーフリーは何を取り返すつもりなのか? その辺は7巻分考察でたっぷり扱います。

・アガットに飛靴を返すココ。
 ココが第一の試験を受けに行った理由が語られます。なぜ魔法の恐ろしさを知っているココが、十分な練習も積まないまま一人で試験を受けに行ったのか。それは自分の力で困難を乗り越えて、「いつか希望を掴める」ということを自分に証明したかったからです。そのあとの「でないと……」というコマで濁流に飲み込まれているのは、もし困難を乗り越えられなければ、「絶望を頼りに進まなければならなくなる」ことを示しています。ココの進路は常に絶望と隣り合わせです。
 そしてアガットはずっと気にしていたらしい。やはりツンデレ。

・薬草を食べるキーフリー。
 キーフリー「知られたら終わりだ。絶対に隠し通さないとね」
 つばあり帽を追っていることが知られたら終わり、と。やはり師という社会的責任がある以上、反社会的組織であるつばあり帽に(敵対目的ではあっても)近づきに行ってるというのは不味いんでしょう。
 しかし、弟子さえ持っていなければキーフリーは自由につばあり帽を追いかけ回す権利があります。ではなぜキーフリーは弟子を取ることにしたんでしょうか。その辺が明かされるのが楽しみですね。
 そこに飛んでくるアガット。ココのあげた飛靴は何度もアガットの役に立っています。

・熱を出したココをカルンの病院に運ぶ。
 タータは魔法使いでありながら飛靴を使ってはいけないことになっているようです。キーフリーに「よくあんな道知ってるね」と言われてドキッとしていたのは何か後ろめたいことでもあるんでしょうか。
 キーフリー「君は観察力が鋭いんだね。ものごとをよく見てるのかな?」
 顔が怖い先生。
 
 

【16話】

・タータの質問。
 キーフリー「それは…………嬉しいなあ! 僕でよければなんでも聞いてくれ」
 この直前にキーフリーの顔が陰になっていましたが、一転して良い先生モードの笑顔に。顔が暗かったのはミスリードか……と思うじゃん?(二度目) その後のタータの独白に注目。
 「あの時一瞬だけ凍るような視線を感じた気がしたんだけど……俺の勘違いだったのかな」
 あの時、とはタータがキーフリーに質問した時のことを指しています。キーフリーがにっこり笑顔になったのは、タータの質問が嬉しかったからではありません。あえて質問を嬉しがることで、タータに余計な詮索をさせないようにするためです。そしてタータはまんまとその策に引っかかってます。キーフリー、やはり作中一番嘘とブラフが上手い。

・ココの側にいるキーフリー。
 医者「我々にも(魔法が)使えたら良かったのですが……」
 8巻分の考察でも触れますが、魔法使いは医学を学ぶことができません。禁止魔法に繋がりかねないからですね。それに対してキーフリー、
 「……そうですね」
 顔が怖い!! そしてどれだけ考えても彼がここで顔を曇らせた理由がわかりません。2つほど候補を挙げてみます。
 ①安易に魔法に憧れられて苛立ったから
 …魔法使いには魔法使いなりに苦労してるのに、安易に羨ましいとか言われると腹立つ、みたいな感じ。似たようなことを17話で語っています。ただそれにしては沸点が低過ぎる気がする。
 ②魔法と医学の両立に関して思うところがあるから
 …思うところがある、と濁しましたが、賛成も反対もありうると思います。賛成の根拠は、医学の発展によりキーフリーの左目が回復する可能性があるからです。また失った右目も魔法を使えば元通りになります。現状それは禁止魔法ですが。そして反対の根拠は、やはり人体にかける魔法が禁止魔法だからです。禁止魔法に苦しめられたキーフリーが禁止魔法に過敏になるのも無理のないことだと思います。
 話の流れ的には①が自然なんですが、①にしては表情が暗過ぎるような気もするんですよね。キーフリーは何を考えていたんでしょうか。気になります。

・いたわり草を探すタータ。
 魔染めの原料には便利な薬草が使われることも多い、とのことで、タータが医学に興味を持つのはその辺から来ているのでしょう。個人的に魔法使いは薬学くらいなら学んでも良いんじゃないかと思うんですが……
 
 

【17話】

・元の形状を示す魔法を描くココとタータ。
 魔法の矢は逆さまに描くと効果が反転する、とのこと。これがココにとって大きな希望になります。
 タータは魔法を描くのもあまり得意ではないらしい。そもそもあまり描かせてもらえていない可能性もありますね。杖作りが得意だそうなのでそっちに絞って勉強しているんでしょうか。

・消火活動にあたる魔法使いたち。
 上の12話考察でもあったように、魔法使いに無茶な要求を突きつける知らざる者の姿が描かれています。魔法使いは魔法使いなりに色々悩んだり苦しんだりしている。現実世界でも人には人の苦労がありますからね。

・タータとノルノアのお見送り。
 タータ「この間うちで見た光のことを聞きたかったんですけど……」
 ノルノア・キーフリー「光?」
 二人ともきょとんとした表情。やはりノルノアは記憶を消されていると思います。そして消した本人は思いっきりしらばっくれてますね……。背を向いたタータのことを見ているのが怖いです。
 タータ「俺、ココのために杖を作るよ。それで自分の魔法でこの河渡って、届けに行くから! 絶対!」
 この約束を覚えておいてあげましょう。
 ココとキーフリーはアトリエに帰宅。ココは魔法の矢を逆さまに描くことに大きな期待を抱いています。その期待の結果が7巻の大講堂脱走に繋がるわけですが……。
 
 
 
 今回はここまで。次回に続きます。
 だんだんキーフリーがマジでヤバい奴なんじゃないかと思うようになってきました。

Δ考察 6~11話

2巻分の考察を進めていきます。

【6話】

・ドラゴンを前に慌てる弟子s。
 テティア「どうしてこんなことに……!」 
 アガット「全部あなたのせいよ、ココ!」
 ココフルボッコのターン。
 これを言われたココは一見そこまで気に留めていないようですが、14話の悪夢イベントで結構引きずっていたっぽいことがわかります。ココは魔法オタクで天真爛漫なように見えますが、4話の「自分のしたことの責任〜」という台詞や14話の悪夢の内容などからわかるように、実際はかなり責任感が強く思考が自罰的です。よくショックそうな顔してますもんね。

・弟子sを探すキーフリー。
 タータ「つばあり帽ってまさかあの……?」
 キーフリー「そう。古の時代の帽子や仮面で顔を隠し、禁止魔法を使う危険な連中だ」
 出てくるつばあり帽子のデザインがおしゃれ。ところでイグイーンの被っている帽子にはつばがありません。つばあり帽、というのは帽子のつばの有無というより顔が見えるかどうかが重要みたいです。、つばあり帽の偉い(っぽい)人であるイグイーンの帽子につばがないのは今更ながら違和感を覚えます。イグイーンの帽子自体、仮面さえなければその辺の魔法使いが被っていてもおかしくないようなデザインで、今まで見た帽子の中ではキーフリーのデザインに最も似ています。意味深ですね。
 
 

【7話】

・ドラゴンを眠らせることに成功。
 幸せそうに眠っている、とのことなので、このドラゴンはつばあり帽に操られているわけではなく、野生(?)の個体をそのまま連れてこられたのだと推測されます。
 塔の側面にはつばあり帽の魔法陣が描かれています。直径約2~3m、禍々しい感じの紋が中央にあります。おそらく閉鎖空間を作る魔法でしょう。作画ミスでなければ、魔法陣の矢は完全に循環しているのではなく左下方向で収束しています。似たような矢が扉窓の魔法陣にも描かれています。
 そのうち魔法陣特集とかもできたら……良いな……

・気絶しているココに話しかけるイグイーン。
 イグイーン「やぁ、ココ。ずっと長い間……蒔いた種が芽吹くのを待っていたよ」
 1巻の考察でも触れましたが、つばあり帽は10年ほど“新たな魔法使い”が出現するのを待っている試算です。そりゃ長いよな。
 「私が用意した『課題』はどうだった? 君の成長に役立ったかな?」
 とのことで、この空間はイグイーンがココのためにわざわざ用意してくれた道場だったわけですね。つばあり帽はココを利用しようと考えているので、彼女には強く賢くなってもらわなければ困ると。
 「キーフリーからは学べないことを私が教えてあげる」
 キーフリーから学べないこと、とはなんなのか。禁止魔法はもちろんですが、ここではより実践(実戦)的な魔法の使い方を指しているんじゃないかと思います。今回のドラゴン戦しかり、4巻でのロモノーン戦しかり、つばあり帽はココに試練を与えることで、より柔軟な発想が生まれることを期待しているわけです。
 「時が来たら君は——ああ……その時が楽しみだ」
 つばあり帽がココに何をさせようとしているのか、それは5巻考察のネタ用に取っておきましょう。「時が来たら」と言っているので、今すぐ何かをさせたいわけではないことがわかります。
 「そうだ! 贈り物を授けておこう」
 イグイーンからココにプレゼント。その中身は魔墨(とコイン)が入った瓶です。これが2巻後半〜3巻冒頭で惨事を引き起こし、さらには7巻におけるココの精神状態にまで影響しています。

・カルンに無事生還。
 記憶が混濁しているココに詰め寄るキーフリー。キーフリーはつばあり帽を追う手がかりとしてのココに賭けているので、ココの記憶がなくなると非常にまずい……というのもあるでしょうが、キーフリーがかつてつばあり帽に記憶を消されていることを考慮すると、今回はココも同じ目に遭ったのではないかと純粋に心配している面もあると思います。つばあり帽の外道さを一番わかっているのはキーフリーですからね。
 キーフリー「発想は杖さばきと並んで魔法の要になるものだから、これから大切に伸ばしていこうね」
 この後、弟子達とハイタッチしているココの後ろ姿を見ているキーフリーの顔に注目。なんともいえない顔してます。なんの顔? ココの身柄と記憶が無事だったことに安堵しているならもう少し穏やかな顔になると思いますが、口を引き結んで何か考え込んでいるようでもあります。
 この一コマでキーフリーが何を考えているのか当てろというのはなかなか難しいですが、つばあり帽がココを直接狙っていることが明らかになったので油断できない状況になった(とキーフリーが思っている)、ということなのでしょうか。もしくは、つばあり帽と接触しても無事に返されたココを見て、過去の自分を思い返しているのかもしれません。なんにせよ安らぎを得ない男ですね、キーフリー。

・ノルノアに口止めをするキーフリー。
 キーフリー「……誰にも言わないで」
 顔が怖い。キーフリーは根っからの魔警団嫌いです。公務執行妨害とか付かないか心配になるレベル。なぜそこまで嫌いなのかは9話でなんとなく明かされます。
 
 

【8話】

・とんがり帽子のキッチン回。
 この時はまだグルメスピンオフが出るなど誰も想像が付かなかった……。

・魔法の上達法を教えるキーフリー。
 キーフリー「泳ぐのが苦手だったのもあるけど、水に濡れるのが嫌いでね」
 36話によれば、発見時キーフリーの入っている棺桶には水が溜まっていました。水が溜まると溺水の恐れももちろんありますが、土の中はただでさえ温度が低いので、そこに水が溜まってくると低体温症の危険性が爆上がりします。キーフリーにとって水は命を奪いに来るものだったわけですね。それを猛練習によって克服し得意魔法にまで仕立て上げたキーフリーの執念たるや……。
 「どうしようもない焦りがあって急いで学びたいと思うなら、生活にしてしまうのが一番だよ」
 “どうしようもない焦りがあって急いで学びたい”と思っていたのはかつてのキーフリーでしょう。そんな彼が言うと言葉の重みが違います。

・オルーギオと初めて会うココ。
 オルーギオはココが弟子になったということすら知らなかったらしい。1話から8話までそれなりに作中時間が経過していたと思われるのですが、見張りの眼であるオルーギオに何も告げていないとは驚きです。オルーギオなら言わなくても大丈夫だろうと踏んでいるのでしょうが、いくら親友とはいえ舐めすぎ心を許しすぎでは?
 オルーギオ「『つばあり帽』には関わりたくない。この子は魔警団に引き渡す」
 オルーギオはかつてキーフリーに協力してつばあり帽について調べていたことがあります。そんな彼が言う「関わりたくない」は重いです。単純に「つばあり帽が恐ろしいから」という理由だけでなく、キーフリーをつばあり帽に関わらせるとろくなことにならないだろうと何となくわかっているのかもしれません。
 しかしそれを言われたキーフリーの心情たるや。40話でキーフリーがオルーギオの記憶を消したのも、この台詞が引っかかっていたのかもしれません。その辺は40話でまた詳しく触れます。
 
 

【9話】

・オルーギオに魔法を向けるキーフリー。
 キーフリー「ココを連れて行くのは許さない。たとえ親友の君でもね」
 ここにヤンデレの波動を感じて興奮したのは私だけでしょうか。
 オルーギオ「俺に魔法を向けるほどかよ……この子は一体何なんだ?」
 オルーギオは話のわかる人間なので、キーフリーがそこまでココに執着しているとわかるとちゃんと話を聞いてくれます。しかも事情を聞いてココのことを最終的には受け入れているのでもう本当に良い人ですね。キーフリーもオルーギオなら許してくれるだろうと思っていた節があります。
 ココはベルダルート(っぽい人)から正規の許可を得てキーフリーの弟子にしているので問題というほどではないと思います。どちらかというと見張りの眼に黙っていたことの方が問題なのでは……。

・魔警団について。
 魔警団は禁止魔法に手を出した人間や、魔法を見てしまった“知らざる者”の記憶を消す部隊です。魔法界の警察みたいなものでしょう。
 キーフリー「あんな人たちに預けたら、魔法への憧れの気持ちまで消されてしまうよ……」
 キーフリーを死の淵から助けたのは魔警団ですが、ここまでの嫌いようを見るにおそらく、キーフリーは大講堂にいる間何度か魔警団に記憶を消されそうになったのではないかと思います。魔法使いは知らざる者に対して冷淡ですからね。
 「ココから魔法の記憶を消すのなら、僕の記憶も消すべきだろう」
 キーフリーから魔法の記憶を奪ってしまうと何も残らなさそうです。そう考えると、記憶を消されれば人生も計画も全て崩壊するキーフリーが魔警団を蛇蝎のごとく嫌うのは当然かもしれません。
 ところで、秘密をばらした側の魔法使いにペナルティは存在するのでしょうか。秘密を知った側にばかりフォーカスが当てられていますが、ばらした側にも何らかのペナルティはあるはずですよね。作中ではその例がキーフリーしかいない上に、彼は秘密をばらしたことを秘匿しているのでペナルティも何もないですけど……

・オルーギオの部屋に入るココ。
 灯石道はオルーギオの代表作、ということは、ココが幼少(4歳ごろ?)の頃には既にオルーギオの代表作が城下町にも出回っていたということになります。一般的に魔法使いに弟子入りするのが10〜12歳ぐらいだそうなので、そこから魔法の修練を積んで魔法具を制作・発表できるのに4~5年ほどかかるとすると、今のオルーギオやキーフリーは大体20代後半と言ったところでしょうか。見た目的にも大体そんな感じ。
 オルーギオは早速ココに絆されてます。本当……良い人……。
 
 

【10話】

・一般人が助けを求めにアトリエにやってくる。
 アガットは図書の塔の司書を務めるアークロム家の出身です。しかし当主の弟子を決めるお披露目会での盗作疑惑により一族を追放されてしまったという過去があります(33話参照)。何としてもその一族の鼻を明かしてやるため、アガットはとにかく自分の実力を示すことで頭がいっぱいです。当然実務の機会には付いて行きたがります。
 実務、とは“知らざる者”たちのために、現地に赴いて魔法を使うこと。今回やカルンの火事のように知らざる者が直接頼みに来る場合もあれば、39話のように手紙で依頼が回ってくることもあるようです。オルーギオほどの魔法使いともなれば個人での指名ももちろんあるでしょう。

・全員が現場に到着。
 オルーギオが普通に扉窓を描いてますが、それは魔法の使い方バレるうちに入らないんでしょうか。
 アガット「(人一倍努力しても成果が出なければ無意味だわ……! 一刻も早くあの人に証明したいのに……。私は価値のある魔法使いだと……!)」
 彼女の行動原理がよくわかります。闇堕ち一歩前のライバルキャラっぽい独白ですが、アガットは禁止魔法に強い忌避感を抱いているのでつばあり堕ちはなさそうですね。
 オルーギオが馬車に残された人を助けている間、キーフリーは氾濫している川の水を水裂の魔法剣で切り裂いています。がっつり肉体労働です。

・クスタスとダグダが初登場。
 褐色肌の少年がクスタスで、長髪の青年がダグダです。彼らは長いこと出てこなかったのでただの名ありモブか……と思いきや42話以降で再登場します。それなりに重要キャラに昇格しそうなので覚えておきましょう。
 クスタスは一旦助けられたものの、積み荷を取りに戻ろうとして土砂崩れに巻き込まれてしまいます。それに道連れになるココ。アガットはツンデレなのでしっかりココのことを心配しています。

・アガットのトラウマ再び。
 最初に出てきた「さぁ見せてみなさいアガット」は彼女の母親の台詞と思われます。アガットが再三言う「あの人」は母親なのではないでしょうか。「彼女の娘とは思えないな」という台詞があることもそれを裏付けます。
 アガットが昔書いていた魔法は平凡で陳腐なものだったようです。確かにアガットは自分の努力を認めることはあっても、自分に才能があると言ったことは一度もありません。自分に才能がないことがわかっているからこそ、血の滲むような努力を積み重ね、実力主義者になったのかもしれませんね。
 
 

【11話】

・知らざる者の意識を逸らすため魔法を描くアガット。
 アガット「私はキーフリーが一番弟子、魔法使いアガット・アークロム」
 ここで一番弟子の意味を調べてみましょう。

 デジタル大辞林:
  1.弟子の中で、最も早くその師匠についた者。
  2.弟子の中で最も優れた者。
 精選版 日本国語大辞典:
  弟子の中で最も優れた者。
 
 う〜ん……どっちの意味なのか気になります。大辞林で言う1の意味ならキーフリーが最初に取った弟子はアガットということになりますが、2の意味ならキーフリーの最初の弟子はわからないままだからです。
 今のところキーフリー(とオルーギオ)との出会いが描かれているのはリチェだけなので、アガットやテティアがどういうきっかけで弟子になったのかは不明なままですが、とりあえず今回は大辞林の2の意味説を採用することにします。最初の弟子にアガットって難易度高すぎるもんな。

・魔警団に拘束されるココとアガット。
 辺り一面が砂に変わってしまい、禁止魔法を使用した疑いでイースヒース副団長直々に拘束されてしまいます。砂に変わったのはココの持っている魔墨(イグイーンの血入り)が原因なのですが、そんなことは誰も思いつきません。
 イースヒースは推定有罪の原則で、ココの記憶を消そうとします。おそらくココが元知らざる者だということもわかっていての所行だと思われますが、それにしてももうちょっと話を聞いてほしいですね。
 
 
今回はここまで。次回に続きます。
だんだん健気なイグイーンさんに愛着が湧いてきました。

Δ考察 1~5話

こんにちは。
2ヶ月くらい文章を書いていなかったので、リハビリがてらとんがり帽子のアトリエを1話から順番に考察していきたいと思います。
私はがっつりキーフリー×ココ推しNL者なので考察にバイアスがかかりまくると思いますが、なるべく公平な目で見ていくつもりです。
では早速1話からいきましょう。
 
 

【1話】

・冒頭、ココの住んでいる村(@ゾザ半島南東部)に羽根馬車がやってくる。
 当然のように羽の生えた馬が出てきます。ココのいる村はど田舎なので中々目にする機会がなかったのでしょうが、都会の方だとタクシーのように使われているのかもしれません。
 このお客さんは城下町近辺から来ているようです。城があるということなので王政を敷いているのでしょうか。
 どうでもいいですがココはお父さん似なんですね。

・キーフリーに魔法の思い出を語るココ。
 ここで大事なのは仮面の魔法使い(イグイーン)の台詞、「魔法は世界を彩る奇跡」。このイグイーンの言葉がココの魔法への憧れを形作る中核になっています。この言葉が後のキーフリーにも影響を与えているのはなかなかの皮肉ですね。
 それにしてもイグイーンさん、つばあり帽の中では結構トップに近い位置にいるっぽいんですけど、そんな人でも城下町の路地で地道に物売りをしているなんてつばあり界は大変ですね。それともイグイーンが偉いのか。
 絵本には魔法の使い方が書かれていなかったようです。後々触れますが、つばあり帽は知らざる者にも魔法を広めることを目的としています。「なら魔法の使い方も絵本に買いとけば良いじゃん!」とも思いますが、絵本に魔法の使い方まで書いてしまうと、魔法が統制の効かない広まり方をする恐れがあります。いくらつばあり帽と言えど、自分たちの与り知らないところで散発的に魔法が広まるのは避けたかったのかもしれませんね。

・魔法を描くキーフリー。
 先生迂闊〜! 魔法に興味津々なココがいる以上、秘密がバレないようにもう少し気をつけるべきでしたね。(子供には)甘いキーフリー先生。

・禁止魔法を描くココ。
 先生によるダイナミック拉致。そりゃお母さんも慌てます。
 普通なら魔警団によって問答無用でココの記憶が消されていたのでしょうが、つばあり帽が絡んでいるのと、見つかったのがつばあり帽への執着マシマシなキーフリー先生だったので命拾いしています。まぁあの状態で記憶消されてもココの人生詰んじゃいますからね……
 キーフリー「ココ、君はこれから魔法使いになるんだ」
 おそらく自分もベルダルートに言われたであろう言葉をココにかけるキーフリー。エモいですね。エモいです。

 

【2話】

・アトリエ(@ゾザ半島中部)に到着。
 ココの実家には門番茨の種が蒔かれ、眠れる森の美女のお城みたいになっています。もはやこのアトリエしか身寄りがないわけですね。ココの飲み込みの早さや応用力はこの崖っぷち加減から来ているのかもしれません。

・アトリエのメンバーお披露目。
 テティア「うわさで聞いたの……禁止魔法を使ったふつうの人が記憶も消されずに弟子になるのを許されたって」
 噂が回るのめちゃくちゃ早いですね。それだけ魔法使いの社会は狭いということでしょう。
 禁止魔法とは大まかに言えば人体にかける魔法のこと。人を癒す魔法もダメだそうです。厳しい。
 電話のようなものを使うキーフリー。相手はベルダルートでしょうか。「怯えられては困る」と言っていましたが、ココは怯えるどころか割と早期に魔法すげー!みたいな状態になっているので何も心配要りません。流石魔法オタク。
 
 

【3話】

・魔法の練習をするココ。
 アガットはかつて親族に「才能がない」といびられていたため、自分より努力していない人間に対して非常に厳しいです。あと排他的な魔法使い社会で育っているというのもありますね。
 アガットの偉いところはちゃんとココを指導してから試験に送り出しているところです。彼女は意地が悪いのではなく能力至上主義なだけなんですね。他にも中々素直になれないとかいうツンデレ属性も持ち合わせています。

・大講堂(@ゾザ半島北西部海底)に行くキーフリー。
 アライラ「お前がこの『海の底』に足をつけるのも久しぶりだな。大講堂の問題児め」
 キーフリーは幼い頃大講堂をよく抜け出してはつばあり帽のことを調べていたそうなので、問題児と呼ばれるのも納得。アライラさんはキーフリーと面識がある(描写のある)数少ない人物の一人です。
 アライラ「禁止魔法が使われたのは4年ぶり。大事な手がかりだ……手元に置きたくもなるよな」
 はいここ重要。4年前にも禁止魔法が使われている、逆を言えばそのくらい長期間つばあり帽は潜伏していたわけです。そしておそらくキーフリーは4年前に禁止魔法が使われた際に有意な手がかりを得ていない。となれば貴重な手がかりであるココに執着するのも当然ですね。つばあり帽がココを狙っていると分かれば尚更です。
 アライラはキーフリーがつばあり帽を追っていることや、大講堂が嫌いなことを知っています。同期っぽいですね。しかしキーフリーはアライラに対してあまり心を開いていない様子。というかキーフリー、基本的に外面は良いけど全然内面見せないタイプの人間です。子供には優しいけど大人には冷たい。

・いざ第一の試験へ。
 アガットが割と懇切丁寧に指導してくれています。彼女は10歳の時に合格したそうです。ココが10歳でもできたんだから、と言っているところを見ると彼女らは今13〜14歳くらいなんでしょうか。
 浮いている山、ダダ山脈(@ゾザ半島北部)。かつてダダの王が戦場を見下ろすために魔法で山を浮かせてこのような形になったそう。ちなみに白浜先生のTwitterにあるゾザの物語詩シリーズによれば、ダダの王は女魔法使い(おそらく恋人)に殺されたそうです。その話詳しく
 
 

【4話】

・試験を受けているココ。
 飛靴は両足をぴったり揃える必要があるので相当内転筋を酷使しそうです。ココも足がぷるぷるしています。
 ココが一人で試験を受けに行ったと知りモヤモヤするテティア。テティアは今のところ特に暗い過去やエピソードのない光の聖人です。それに対してリチェは平然としている。リチェにとって大事なのは自分が自分でいられることなので、(この時点では)ココがどうなろうがあまり関係ないんですね。
 沼に落ちたココは絶体絶命のピンチに陥りますが、彩色石を作って魔法を描くという見事な機転を効かせます。途中素足に魔法を描こうとして思い留まりはしましたが。
 ココ「待っててねお母さん。自分のしたことの責任、ちゃんと取るから」
 この場合責任を取るべきはイグイーン(とキーフリー)であってココにはそこまでの落ち度はないと思うのですが、ココは良い子なのできっちり責任を感じてます。

・ココが試験から帰ってくる。
 ココが一人で試験を受けに行ったと聞いて慌てるキーフリー。
 キーフリー「ココにもしものことがあったら……(失うのはあの子だけじゃないんだ)」
 本音がえぐい。それだけキーフリーがココに賭けているということでもあります。
 無断で試験を受けに行ったことを叱られるココ。確かにココは一回禁止魔法を描いて痛い目に遭っているはずなのに、その2日後には(アガットがけしかけたとはいえ)監督者の不在の下で魔法を描いているので中々攻めたことをしています。
 とはいえ立派に王冠草を取ってきたココに、魔法使いの証であるとんがり帽子(とマント)が渡されます。
 キーフリー「魔法使いである証。誇りでもあり、魔法を悪用しないために頭に嵌める枷でもある。それを被っている限りその重みを忘れないで。とんがり帽子は君の魔法を見ている」
 魔法使いにとってとんがり帽子がいかに重要なものであるかがわかります。魔法使いであるという精神性の現れなんですね。

・ダダ山脈に立つイグイーン。
 イグイーン「種が芽吹いた」
 1話のココの回想では、絵本を売っていたイグイーンの持つ籠には既にいくつかの小銭が入っていました。つまりあの絵本を買った人は他にもいるわけです。ですがつばあり帽の反応からして、今まで絵本の中身を実行に移した人間はいなかったのでしょう。
 あの絵本を買ったのがココが4〜5歳(頭身から推測)の頃なので、10年弱ぐらいつばあり帽の試みは不発に終わっているようですね。4年前に描かれた禁止魔法がこの絵本に寄るものという可能性も無きにしも非ずですが。
 ところでイグイーンはダダ山脈で種が芽吹いたと言っていますが、ずっとダダ山脈で新人の監視をしていたわけではなく、ココが禁止魔法を描いたことを何らかの手段で察知した上でココが魔法使いになる瞬間を見届けていたものと思われます。なんだか親みたいですね。
 
 

【5話】

・泥森の町カルン(@キーフリーのアトリエ近く)に行く師弟。
 キーフリー、さらっと弟子二人を抱えてます。力持ち。
 カルンは対岸に住むモグラヘビから人々を守るために魔法使いが集まってできた街、とのことなので、他にも魔法使いが集まる街が各地にありそうです。
 魔法使いの町だけあってとんがり帽子を被った人がいっぱいいます。謎の乗り物に乗って浮いている老人(?)もいます。

・樹血抽出を見せてもらう弟子s。
 銀葉樹の枯れ枝→樹血→魔墨の流れ。銀葉樹の枯れ枝は人にも毒性があるらしい。魔墨の濃度は可変だそうなので、魔墨に混ぜ物をするときは薄めに作ったりするんでしょうか。

・イグイーンを見つけて追いかけるココ。
 弟子4人ともカルンから直に転送されてます。ただこの場合弟子達に魔法をかけたわけではなく、カルンの路地裏に魔法陣を用意し、そこに彼女らを誘導して転移させているので、これが禁止魔法扱いなのかどうかは疑問です。
 連れてこられた謎空間には巨鱗竜(ドラゴン)が一匹、それとイグイーンがいます。今回のイグイーンの目当てはココ一人だったそうですが、この後の様子を見るにココ一人では厳しかったのではなかろうか。
 イグイーン「さぁココ、ようこそ魔法の世界へ。きみは私たちの希望だ」
 つばあり帽はココを彼らにとっての希望扱いしています。そんな希望を恐ろしいドラゴンの前に連れてきて何をするつもりだったのか、その答えは第7話でのお楽しみです。

 
 
今回はここまで。次回に続きます。
他人の考察を聞くのも大好きなので、もし何かご意見ご感想あれば気軽に↓のBravo!やcommentからどうぞ!