Δ考察 1~5話

こんにちは。
2ヶ月くらい文章を書いていなかったので、リハビリがてらとんがり帽子のアトリエを1話から順番に考察していきたいと思います。
私はがっつりキーフリー×ココ推しNL者なので考察にバイアスがかかりまくると思いますが、なるべく公平な目で見ていくつもりです。
では早速1話からいきましょう。
 
 

【1話】

・冒頭、ココの住んでいる村(@ゾザ半島南東部)に羽根馬車がやってくる。
 当然のように羽の生えた馬が出てきます。ココのいる村はど田舎なので中々目にする機会がなかったのでしょうが、都会の方だとタクシーのように使われているのかもしれません。
 このお客さんは城下町近辺から来ているようです。城があるということなので王政を敷いているのでしょうか。
 どうでもいいですがココはお父さん似なんですね。

・キーフリーに魔法の思い出を語るココ。
 ここで大事なのは仮面の魔法使い(イグイーン)の台詞、「魔法は世界を彩る奇跡」。このイグイーンの言葉がココの魔法への憧れを形作る中核になっています。この言葉が後のキーフリーにも影響を与えているのはなかなかの皮肉ですね。
 それにしてもイグイーンさん、つばあり帽の中では結構トップに近い位置にいるっぽいんですけど、そんな人でも城下町の路地で地道に物売りをしているなんてつばあり界は大変ですね。それともイグイーンが偉いのか。
 絵本には魔法の使い方が書かれていなかったようです。後々触れますが、つばあり帽は知らざる者にも魔法を広めることを目的としています。「なら魔法の使い方も絵本に買いとけば良いじゃん!」とも思いますが、絵本に魔法の使い方まで書いてしまうと、魔法が統制の効かない広まり方をする恐れがあります。いくらつばあり帽と言えど、自分たちの与り知らないところで散発的に魔法が広まるのは避けたかったのかもしれませんね。

・魔法を描くキーフリー。
 先生迂闊〜! 魔法に興味津々なココがいる以上、秘密がバレないようにもう少し気をつけるべきでしたね。(子供には)甘いキーフリー先生。

・禁止魔法を描くココ。
 先生によるダイナミック拉致。そりゃお母さんも慌てます。
 普通なら魔警団によって問答無用でココの記憶が消されていたのでしょうが、つばあり帽が絡んでいるのと、見つかったのがつばあり帽への執着マシマシなキーフリー先生だったので命拾いしています。まぁあの状態で記憶消されてもココの人生詰んじゃいますからね……
 キーフリー「ココ、君はこれから魔法使いになるんだ」
 おそらく自分もベルダルートに言われたであろう言葉をココにかけるキーフリー。エモいですね。エモいです。

 

【2話】

・アトリエ(@ゾザ半島中部)に到着。
 ココの実家には門番茨の種が蒔かれ、眠れる森の美女のお城みたいになっています。もはやこのアトリエしか身寄りがないわけですね。ココの飲み込みの早さや応用力はこの崖っぷち加減から来ているのかもしれません。

・アトリエのメンバーお披露目。
 テティア「うわさで聞いたの……禁止魔法を使ったふつうの人が記憶も消されずに弟子になるのを許されたって」
 噂が回るのめちゃくちゃ早いですね。それだけ魔法使いの社会は狭いということでしょう。
 禁止魔法とは大まかに言えば人体にかける魔法のこと。人を癒す魔法もダメだそうです。厳しい。
 電話のようなものを使うキーフリー。相手はベルダルートでしょうか。「怯えられては困る」と言っていましたが、ココは怯えるどころか割と早期に魔法すげー!みたいな状態になっているので何も心配要りません。流石魔法オタク。
 
 

【3話】

・魔法の練習をするココ。
 アガットはかつて親族に「才能がない」といびられていたため、自分より努力していない人間に対して非常に厳しいです。あと排他的な魔法使い社会で育っているというのもありますね。
 アガットの偉いところはちゃんとココを指導してから試験に送り出しているところです。彼女は意地が悪いのではなく能力至上主義なだけなんですね。他にも中々素直になれないとかいうツンデレ属性も持ち合わせています。

・大講堂(@ゾザ半島北西部海底)に行くキーフリー。
 アライラ「お前がこの『海の底』に足をつけるのも久しぶりだな。大講堂の問題児め」
 キーフリーは幼い頃大講堂をよく抜け出してはつばあり帽のことを調べていたそうなので、問題児と呼ばれるのも納得。アライラさんはキーフリーと面識がある(描写のある)数少ない人物の一人です。
 アライラ「禁止魔法が使われたのは4年ぶり。大事な手がかりだ……手元に置きたくもなるよな」
 はいここ重要。4年前にも禁止魔法が使われている、逆を言えばそのくらい長期間つばあり帽は潜伏していたわけです。そしておそらくキーフリーは4年前に禁止魔法が使われた際に有意な手がかりを得ていない。となれば貴重な手がかりであるココに執着するのも当然ですね。つばあり帽がココを狙っていると分かれば尚更です。
 アライラはキーフリーがつばあり帽を追っていることや、大講堂が嫌いなことを知っています。同期っぽいですね。しかしキーフリーはアライラに対してあまり心を開いていない様子。というかキーフリー、基本的に外面は良いけど全然内面見せないタイプの人間です。子供には優しいけど大人には冷たい。

・いざ第一の試験へ。
 アガットが割と懇切丁寧に指導してくれています。彼女は10歳の時に合格したそうです。ココが10歳でもできたんだから、と言っているところを見ると彼女らは今13〜14歳くらいなんでしょうか。
 浮いている山、ダダ山脈(@ゾザ半島北部)。かつてダダの王が戦場を見下ろすために魔法で山を浮かせてこのような形になったそう。ちなみに白浜先生のTwitterにあるゾザの物語詩シリーズによれば、ダダの王は女魔法使い(おそらく恋人)に殺されたそうです。その話詳しく
 
 

【4話】

・試験を受けているココ。
 飛靴は両足をぴったり揃える必要があるので相当内転筋を酷使しそうです。ココも足がぷるぷるしています。
 ココが一人で試験を受けに行ったと知りモヤモヤするテティア。テティアは今のところ特に暗い過去やエピソードのない光の聖人です。それに対してリチェは平然としている。リチェにとって大事なのは自分が自分でいられることなので、(この時点では)ココがどうなろうがあまり関係ないんですね。
 沼に落ちたココは絶体絶命のピンチに陥りますが、彩色石を作って魔法を描くという見事な機転を効かせます。途中素足に魔法を描こうとして思い留まりはしましたが。
 ココ「待っててねお母さん。自分のしたことの責任、ちゃんと取るから」
 この場合責任を取るべきはイグイーン(とキーフリー)であってココにはそこまでの落ち度はないと思うのですが、ココは良い子なのできっちり責任を感じてます。

・ココが試験から帰ってくる。
 ココが一人で試験を受けに行ったと聞いて慌てるキーフリー。
 キーフリー「ココにもしものことがあったら……(失うのはあの子だけじゃないんだ)」
 本音がえぐい。それだけキーフリーがココに賭けているということでもあります。
 無断で試験を受けに行ったことを叱られるココ。確かにココは一回禁止魔法を描いて痛い目に遭っているはずなのに、その2日後には(アガットがけしかけたとはいえ)監督者の不在の下で魔法を描いているので中々攻めたことをしています。
 とはいえ立派に王冠草を取ってきたココに、魔法使いの証であるとんがり帽子(とマント)が渡されます。
 キーフリー「魔法使いである証。誇りでもあり、魔法を悪用しないために頭に嵌める枷でもある。それを被っている限りその重みを忘れないで。とんがり帽子は君の魔法を見ている」
 魔法使いにとってとんがり帽子がいかに重要なものであるかがわかります。魔法使いであるという精神性の現れなんですね。

・ダダ山脈に立つイグイーン。
 イグイーン「種が芽吹いた」
 1話のココの回想では、絵本を売っていたイグイーンの持つ籠には既にいくつかの小銭が入っていました。つまりあの絵本を買った人は他にもいるわけです。ですがつばあり帽の反応からして、今まで絵本の中身を実行に移した人間はいなかったのでしょう。
 あの絵本を買ったのがココが4〜5歳(頭身から推測)の頃なので、10年弱ぐらいつばあり帽の試みは不発に終わっているようですね。4年前に描かれた禁止魔法がこの絵本に寄るものという可能性も無きにしも非ずですが。
 ところでイグイーンはダダ山脈で種が芽吹いたと言っていますが、ずっとダダ山脈で新人の監視をしていたわけではなく、ココが禁止魔法を描いたことを何らかの手段で察知した上でココが魔法使いになる瞬間を見届けていたものと思われます。なんだか親みたいですね。
 
 

【5話】

・泥森の町カルン(@キーフリーのアトリエ近く)に行く師弟。
 キーフリー、さらっと弟子二人を抱えてます。力持ち。
 カルンは対岸に住むモグラヘビから人々を守るために魔法使いが集まってできた街、とのことなので、他にも魔法使いが集まる街が各地にありそうです。
 魔法使いの町だけあってとんがり帽子を被った人がいっぱいいます。謎の乗り物に乗って浮いている老人(?)もいます。

・樹血抽出を見せてもらう弟子s。
 銀葉樹の枯れ枝→樹血→魔墨の流れ。銀葉樹の枯れ枝は人にも毒性があるらしい。魔墨の濃度は可変だそうなので、魔墨に混ぜ物をするときは薄めに作ったりするんでしょうか。

・イグイーンを見つけて追いかけるココ。
 弟子4人ともカルンから直に転送されてます。ただこの場合弟子達に魔法をかけたわけではなく、カルンの路地裏に魔法陣を用意し、そこに彼女らを誘導して転移させているので、これが禁止魔法扱いなのかどうかは疑問です。
 連れてこられた謎空間には巨鱗竜(ドラゴン)が一匹、それとイグイーンがいます。今回のイグイーンの目当てはココ一人だったそうですが、この後の様子を見るにココ一人では厳しかったのではなかろうか。
 イグイーン「さぁココ、ようこそ魔法の世界へ。きみは私たちの希望だ」
 つばあり帽はココを彼らにとっての希望扱いしています。そんな希望を恐ろしいドラゴンの前に連れてきて何をするつもりだったのか、その答えは第7話でのお楽しみです。

 
 
今回はここまで。次回に続きます。
他人の考察を聞くのも大好きなので、もし何かご意見ご感想あれば気軽に↓のBravo!やcommentからどうぞ!