魔王城

逢魔時

 あ、と思った時にはもう遅かった。柔らかな皮靴が崩れた床を踏んで、体のバランスが急激に崩れていく。先ほどまで自分が立っていた地面がどんどん引き離されていくのを、スヤリス姫は呆然として見つめていた。 いつものようにおばけふろしきを狩りに行った…

いつかは言うと思った

 「レオくん、私やってみたいことがあるの」 ココアの入ったマグカップを手に、スヤリス姫ことオーロラ・栖夜・リース・カイミーンはそう言って、ソファに座ったまま足を伸ばした。お揃いのカップを持ったレオナールが隣に腰掛け、「なにかな」と柔らかな声…